水草の耐水圧性について

 2026/03/02~2026/03/06で湯原ダムのローラーゲート6基が解放され通常0.83m3/sの放水量が25m3/sとなりました。湯原ダム下流にはヒルゼンバイカモ、クロモ、オオカワジシャが生息していますが、放水によりどれだけ残存するのかは把握できていませんでした。通常、放水が行われるのは台風等の急激な流入水増加に対応する場合が多く、緊急的に放水されるため放水前後で水草の生息状況のデータを取得するのが困難だったことが大きな要因でした。今回の放水は湯原漁協を通じて事前に情報を頂いていたため2026/03/01放水前状況、2026/03/07放水後状況を確認することができました(湯原漁協様ありがとうございました)。

 放水前後での湯原ダムの状況です。

 続いて放水前後での水草生息状況です。18か所で調査を行いましたが、顕著な差が見られた調査地点3点の画像となります。

オオカワジシャは流されていますが、ヒルゼンバイカモは残存していることがわかります。

クロモが流されヒルゼンバイカモが残存していることがわかります。

オオカワジシャが流されヒルゼンバイカモが残存していることがわかります。

今回の調査結果(サンプリング調査)からヒルゼンバイカモが耐水圧に優れていることがわかりました。どこまでの放水量までヒルゼンバイカモは残存できるかが気になるところです。放水によって全ての水草が流されてしまうと湯原の生態系の大きな部分を失ってしまい、回復にかなりの年数を必要とします。実際に2011年には放水量:494m3/sで水草がほぼ全滅することを経験しました。今後も機会があればデータを重ねて放水量(時間の含めて)vs生態系回復期間のような関係を把握したいと考えています。